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急性膵炎

このところ続けて急性膵炎の症例を拝見致しました。

急性膵炎というと高齢や脂肪分の多食で起こることの多い病気という先入観がございます。

しかし今回はいずれも該当しません。若い子で食事管理もしっかりしているワンちゃん達でした。

急性膵炎は若齢でも起きます。通常の総合栄養食でも起きます。注意して下さい。

特に脂質代謝異常・高血糖・クッシングなどの慢性病罹患犬の場合には注意が必要です。

ミニチュアシュナウザーやトイプードルは比較的発症例が多い気が致しますが、全ての犬種で起きえます。

治療は対症療法・絶食し点滴による維持で膵臓からの酵素分泌を抑える・ブレンダZなどの抗炎症剤の投与・抗生剤などです。

急性膵炎は強力な消化力を持つ膵酵素群が血管内に逆流し全身の臓器をむしばむ恐ろしい病気です。

最終的にはDIC(播種性血管内凝固)で命に関わります。しっかりと治療を受けなければなりません。

出来る治療を全て行っても、それでも死亡率の高い病気であります。